稚心を去れ
1学期始業式の話 校長 脇田武志
3月末には,川床中学校からも大群の鶴が北へ帰って行くのが見えました。周りを見ると今年は少し遅いですが,桜も咲き出しました。
さて,(校訓の短冊を見せながら)昨年度を振り返ると,皆さんは自ら進み=進取(校訓),健康(校訓)に気をつけながら,協同(校訓)して,授業,部活,家庭学習,生徒会,行事など永続(校訓)本当によく頑張りました。そして,実の詰まった1年間だったなと思います。
始業式にあたって,皆さんに私から一つだけお話ししたいことがあります。江戸時代・高い志を持った志士・橋本左内という人が,15歳の時に志=目標を書いた「啓発録」に書いている言葉です。それは「稚心を去れ」ということです。(短冊を示しながら)これは,「幼稚な甘えこころを捨て去れ」という意味です。
皆さんは,これから新学年になります。一歩また大人に近づいて行っています。小さいときは,お父さんやお母さん,周りの大人に甘えることも大事なことなのです。しかし,思春期を迎えた君たちは,もうそのレベルから少しずつ上の段階にならないといけません。いつまでも親や他の大人に甘えていては,人間としてできあがっていかないのです。(短冊を示しながら)幼い甘え心に打ち勝って,長島町が目指す「生活の自立」「学びの自立」「社会性の自立」ができるようになって欲しいと思います。
新2年生は,新入生のよき相談役,先輩として,そして徐々に中堅としての役割を担って欲しいと思います。
新3年生は,何事にも川床中学校の中心になります。その自覚を持ってこれからの1年間を過ごして欲しいと思います。
昨年度末の皆さんの動きを見て,これまでの良き伝統を引継ぎ,立派にやっていける新3年生,新2年生だなと実感できました。みなさんならば,きっと永続(校訓)して素晴らしい川床中学校を創っていけると思います。
「稚心を去って」=幼稚な心を捨てて,そして,凛とした川床中学校生として,その姿を新入生にも示していける1学期にしていきましょう。
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